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千原 順三
Progress of Theoretical Physics, 60(6), p.1640 - 1652, 1978/00
被引用回数:14水素プラズマを、陽子電子の混合系として10,10,610,610固/cmの密度の場合、いくつかの10Kのオーダーの温度で、量子力学的なHNC方程式(QHNC)を用いて動径分布関数を計算した。陽子・電子の分布関数は、昔から古典的な取扱いでは発散を生じることが知られているが、この方法によるとQHNC方程式にともなうSchroedinger方程式を解くことで自動的にこの発散は防がれる。同時に水素プラズマ中における電子の陽子による束縛エネルギー準位も計算された。10,10,610,610個/cmの密度で各々3.310,4.810,5.410,5.910K近くで、水素分子の形成を示す山が陽子・陽子の相関関数に現れる。またプラズマのこの温度への接近は、電子の束縛エネルギーの変化が大きくなることで観測されることが予測される。低密度高温領域では、QHNC方程式からある条件の下に導かれる量子力学的Debye-Hiickel方程式で、束縛エネルギー準位・相関関数を、ともに正しく計算できることを示した。